富士見峠(静岡)

「秘境 南アルプス表玄関口」
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体感としてのコースプロファイル
●玉機橋(0km)〜横沢バス停(12km):標高差300m。点々とある集落を抜けていく。アップダウンは緩め。横沢観光トイレが最終自販機。トイレは綺麗。
●横沢バス停(12km)〜21km地点:標高差560m。最も勾配が厳しい。18km地点から21km地点は平均登り勾配約9%。
2019.5月現在、横沢観光トイレから約5kmのところにCasso横沢というカフェがある。(静岡県静岡市葵区横沢449-25 https://tabelog.com/shizuoka/A2201/A220101/22017126/ )
●21km地点〜富士見峠(25km):標高差200m。ほぼ稜線直下を走る。ところどころ道沿いの木が伐採されて景観の開けている箇所があり、山並みを見渡せる。
●全体的にブラインドカーブが多く、細かい落石もあり、道幅は狭い。路面の亀裂、段差も無数。
横沢地区から静岡に仕事に行く人が多いらしく、朝は静岡方面、夕方は井川方面への交通量が多い。
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富士見峠を登るのは2度目になる。
前回は去年の11月、自動車で東俣林道へトランポする道すがら、休憩のために立ち寄った。あの時も天気はあまり良くなかった。そして今も。
ただその時に土地の山深さと、秘境感に痺れた。
「秘境南アルプス表玄関口」
富士見峠のピークに立つ看板の謳い文句、その通りの光景に。
今回アプローチした県道189号は、安倍川の源流である西河内川を遡る形で笠張峠まで続く。笠張峠で県道60号線に接続し、そこからはその60号線で富士見峠へ至る。
前回も休憩した横沢観光トイレで一息休憩。まだボトルの麦茶は残っていたので、自動販売機は利用せず、出発前に市街地のコンビニで買っておいたおにぎりを1個食べてカロリー補給。ここから本格的に山に入る。
登り始めてしばらくすると、カフェの看板が見えてくる。
「焼きたてパン 珈琲 あるよ!」
へえ、こんな山奥でカフェが営めるんだ。パンがあるなら補給食に買っておこうかな、と思ったら、その下に書かれた店までの距離が…
「この先100km」
はて?南アルプスのどれかの山の山頂にお店があるのかしらん?
看板を写真に収めてさらに進むと、100mも行かないうちに件のカフェがあった。hahaha,ナイスジョーク。残念ながらカフェcasso横沢は定休日。仕方ない、先を急ぐ。
巨石が転がり、荒々しく水の流れ落ちる沢に沿って道は続く。稜線に上がるまでの約9km、勾配が一段階厳しくなったのを、ペダルを通じて感じた。重い。ダンシングを混ぜながらジリジリ進む。
最後の鋭いカーブを曲がると、勾配が緩んだ。左手に、オクシズの山並みが広がる良展望。
緩めのアップを保った道を一気に走破し、富士見峠に到着。駐車場とトイレあり。
5月上旬、とはいえ風はまだ涼しい。閑散とした峠のピークは、平日の昼に立ち寄る人もいない。到着した時に休憩していたライダーは、いつのまにか行ってしまった。無人のバス停の脇で、小さなクレープを貪り食った。
木の階段を少し登ると、木立の中に「井川林道開通記念塔」と銘のある立派な石碑が建っている。苔生した台座に散らばる、その台座のものと思しきコンクリートの欠片。
寂寥感、そんな言葉が頭をよぎる。ひんやりとした風が吹き抜けて、汗に濡れた背中を冷やす。
ダウンヒルに備えて、インナー手袋とウィンドブレーカーを装着。
今日のライドはまだ続く。